■開催概要
日 時:2024年6月19日(水) 11:00~16:00
会 場:道の駅「神鍋高原」お食事処かんなべ
主 催:日高神鍋観光協会
共 催:但馬東洋珈琲
来場者:宿泊業・飲食業・観光事業者
「持続可能な神鍋のために仲間を作りたい!」
神鍋高原は2023年にスキー産業発祥100周年を迎えた西日本最古のスキー場の1つとなり、近年の気候変動による降雪量の減少や異常気象による農作物被害等、自然環境の変化に伴う課題と、宿泊業の担い手不足という人口減少に伴う課題に直面しております。
それらの課題を受けて、神鍋高原は持続可能な自然観光地域となり、次世代の子どもたちと雪がある喜びを共感するために変わろうとしています。
それらの取り組みの一つとして、地球環境に配慮した持続可能な事業を継続するために必要なサービスや商材を取り扱う事業主が集い、情報交換を行うこと。また、展示会を通し気候変動についての意識を広げ、企業間や来場者との幅広いネットワークを構築し、共に持続可能な観光に向けて歩みを進める仲間を作ること。を目的とした「神鍋高原サステナブル展示会」を地域で初開催いたしました。
但馬東洋珈琲株式会社
但馬東洋珈琲株式会社様からはオーガニック・フェアトレードのデカフェコーヒー豆、KPプラテックの環境負荷の少ない包材、ミヨオーガニックの自然素材アメニティなど、アメニティ・包材や、商品を通じてのより魅力的でエシカルなサービスの提案など。
丸真化学工業株式会社
買物袋やゴミ袋を製造するポリ袋のメーカーである丸真化学工業株式会社様からは、精米時に廃棄される米ヌカを原料に使用した植物由来バイオマス素材「ヌカエル」。また1つは分別回収されたペットボトルを原料にしリサイクルした「リペッツ」について。
株式会社キヅキ商会
地域や地元企業のエネルギー環境を、さまざまな形でサポートさせる株式会社キヅキ商会様からは、雪国の但馬地域でも安心して設置、長期にわたり運用ができるよう、但馬地域に最適な設置方法やパネルの角度などを提案できる太陽光パネルや蓄電池について。
神鍋白炭工房
近畿一円を対象に薪ストーブの施工、メンテナンス修理、薪や原木の配達などもされている神鍋白炭工房様からは、実際に会場に薪ストーブを複数設置いただき、薪ストーブ導入のメリットや扱い方、またお客様の設置状況に合わせた提案について。
川中建築
豊岡市内で建築業も行う傍ら、ペレット燃料という木を圧縮して成型した固形燃料を使ったアウトドア用ペレットストーブを自社で開発されている川中建築様も実際にペレットストーブを設置いただき、ペレットのメリットや他のストーブとの違い、用途の可能性などについて。
ハチドリ電力
自然エネルギー100%の電力会社のハチドリ電力様からは、太陽光や風力などの自然エネルギーの導入により、環境負荷を低減させる取り組みについて。また1%支援の取り組みのご紹介や、実際にシミュレーションをした時の電気代の違いについてのご説明など。
ウォータースタンド株式会社
水道水を活用する浄水型ウォーターサーバー「ウォータースタンド」のレンタル事業を営むウォータースタンド株式会社様は、ボトル不要でいつでもおいしい飲料水が使える利便性の高さと、運搬や使い捨て容器を必要としないエコな給水システムや商品について。
株式会社オグラ
北近畿エリアにおいて陶磁器タイルと住宅設備機器の販売・施工をされる株式会社オグラ様は、断熱をキーワードに、既存の窓を活かしながら高い断熱性を生み出すインプラスと、呼吸する壁エコカラットプラスについてのご案内。またそれらの施工の「手助けとなる助成金について。
NPO法人かんなべ自然学校
“自然あそび”の中には『大切な学び』があると考えるアウトドアをフィールドとした学校、NPO法人かんなべ自然学校様からは、2024年度より開始した団体向けの環境学習プログラム「サステナみらいの森」の説明や、自然の楽しさや不思議を楽しみながら発見できるネイチャーゲームを行い、その参加費の20%を環境整備費用に充てる仕組みについて。
豊岡市脱炭素室
豊岡市脱炭素推進室様からは、豊岡市が実施している「太陽光発電システム導入補助金」や「木質バイオマス利用機器設置補助金」など脱炭素化に活用できる補助金についてご紹介。
10社を超える方々にブースでの提案やプレゼンテーション頂きました。
ステージ部門
また、ステージ部門では
私たち日高神鍋観光協会が観光協会のサステナブルな観光への取り組みと経緯の説明。
楽天トラベル
オンラインと現地にてご登壇いただき、“サステナブルトラベル”のトレンド及び楽天トラベルの取り組みについてご講演。
一般社団法人省エネルギーセンター近畿支部
省エネの進め方/省エネ最適化診断の紹介/宿泊施設の診断事例についてのご案内。
ハチドリ電力
地球温暖化を解決するハチドリ電力の取り組みについてのご紹介と、実際に神鍋高原の宿をモデルに電気代を切り替えた場合の料金シミュレーションなどお話しいただきました。
「参加者の声と今後に向けて」
イベントを通して総勢80名の来場があり、多く方々との意見交換が行われ、賑わいました。
参加いただいた方からは「再生可能エネルギーなのにコストが削減できることに驚いた」「薪ストーブが欲しくなった」「環境配慮型のアメニティを採用してみようと思う」「最新の観光トレンドが知れてよかった」「補助金の情報が知れてよかった」「コーヒー美味しかった」などのお声もいただきました。
実際に商品の購入やサービスの契約につながったり、その場で電力のシミュレーション依頼(後日契約済み)するなど、次回の開催の必要性も強く感じる催しとなりました。
出展やプレゼンテーションでご協力頂きました皆さま、ご来場頂きました皆さま、本当にありがとうございました。
まだまだ始まったばかりの持続可能な観光地域へ向けた取り組みですが、目標を実現するには、一部の事業者や行政だけでは達成することは不可能で、多様な事業者の方、住民の方や農家の方など多くの方のご協力は欠かせません。
今回はご来場いただけなかった皆さまに関しましても、引き続き神鍋高原の取り組みにご注目いただき、お力添えいただければ幸いです。
神鍋高原サステナブル展示会は、日高神鍋観光協会が2023年に宣言した「神鍋高原ゆきみらい100年宣言」に即したものであり、宣言を基にアクションプランを示した「神鍋高原ゆきみらい行動計画」において、気候変動対策(カーボンニュートラル) ・ネイチャーポジティブ(地域資源の活用と再生)・選ばれる観光地づくり(サステナブルツーリズム)
の目標に沿った取り組みです。
神鍋高原は観光に関連する温室効果ガスの排出量を2023年までに50%以上削減することを目標に変革を進め、2040年代のカーボンニュートラルの実現を目指します。そして、神鍋高原に訪れる方々が快適に楽しく過ごせる事を前提に、世界で高まるサステナブルな観光へのニーズに応えます。また神鍋高原を訪れる人が気候変動に対する気づきを得て、行動変容を促すことができる地域を目指します。
【出展者としてご協力いただいた企業・団体の皆さま】
但馬東洋珈琲株式会社 (アメニティ・包材)
丸真化学工業株式会社 (包材)
株式会社キヅキ商会 (太陽光発電)
神鍋白炭工房 (薪ストーブ)
川中建築 (ペレットストーブ)
ハチドリ電力 (自然エネルギー100%電力)
ウォータースタンド株式会社 (ウォーターサーバー)
株式会社オグラ (断熱/内窓・ガラス)
NPO法人かんなべ自然学校 (自然体験)
豊岡市脱炭素室 (情報/補助金・支援制度)
【ステージ部門にてご協力いただいた企業・団体の皆さま】
神鍋高原サステナブルツーリズム委員会
『観光協会のサステナブルな観光への取り組みと経緯』
楽天トラベル
『“サステナブルトラベル”のトレンド及び楽天トラベルの取り組みについて)』
一般社団法人省エネルギーセンター近畿支部
『省エネの進め方/省エネ最適化診断の紹介/宿泊施設の診断事例 の紹介』
ハチドリ電力
『地球温暖化を解決するハチドリ電力の取り組みについて』
作成者:前田 敦司・飯田 勇太郎(日高神鍋観光協会サステナブルツーリズム委員会)
写 真:佐々木ヤスユキ(Climate Integrate)